『ゴジラの逆襲』でゴジラは千島列島の神子島で、爆撃機によって起こされた雪崩の生き埋めにされたところで、映画は終わります。
『ゴジラの逆襲』の公開は1955年(昭和30年)です。
この映画の舞台は近未来設定だったのでしょうか。
というのは、公開当時の1955年時点でも千島列島はソ連に占領された状態でした。
そして今もロシアに実効支配されています。
この映画では暗に「千島列島は日本の領土なのだ!」というスタッフの心意気に沿って物語が作られているように思えます。
実際、脚本作製の時スタッフがどういう考え方だったのか知りたいものです。
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このシュチュエーションでは、ソ連からしてみれば、月岡の双発機は勝手に千島列島(クリル列島)上空に侵入してきたワケですし、多分月岡の所属する会社「海洋漁業KK」もフライトプランなんかソ連に出していないでしょう。
自衛隊も上陸用舟艇でガンガン接岸してきますし、勝手に入って来んなこの野郎!って本来はなるでしょう。
このころレーダーがあったかどうかわかりませんが、
ソ連軍国防大臣:「たいへんです!フルショフ第一書記、ゴジラ退治にかこつけて、日本がクリル列島(千島列島)を奪い返しに来ました!」
フルショフ第一書記:「なに~!! 日本め、どさくさに紛れてこづるいマネを!!今すぐMiG-19で迎撃せよ。いやまてよ。我が領土のクリル列島に上陸したゴジラを日本の自衛隊が攻撃してくれている。よし、日本の自衛隊とゴジラがどちらも消耗して疲れ果てた後に我がソ連軍を送るのじゃ!!」
その時、千島列島の神子島では自衛隊機とゴジラの戦いがクライマックスを迎えていた!
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とうとう激しい雪崩に飲み込まれるゴジラ!初めて操縦しているはずのジェット機F86で奮闘する月岡!
ラストのセリフがくる!目に涙を浮かべ「小林、とうとうゴジラをやっつけたぞ…」
しかし物語はここで終わらなかった。
自衛隊上陸部隊が月岡機を見上げながら
「おい、なんだアレ、おい、まさか、ソ!月岡の後ろ…つきおか~」
MiG-19が後ろから急襲する!バギュギュギュギューン
月岡機:「今頃来やがったなソビエト、ずるいぞこのやろー! 千島が自分達の物だというならもっと早く来てゴジラをやれっつーの!」
ソ連MiG-19の攻撃は続く!バギュギュギュギューン
月岡機:「やめんかい!こら、俺は東京へ帰ってから『モスラ』の出演が決まってんだよ。てか、やんのかごらぁ!俺を怒らせんなよ!」
といってF86とMiG-19の激しいドッグファイトが展開される。上陸隊も応戦バギュギュギュギューン、ズドドドドーん!
その光景を雪の中から頭を出して見物していた今日のゴジラさんだったのでした。って今日のわんこか!
ゴジラの熱線は作品によって威力が違う
『ゴジラの逆襲』ではゴジラは氷山の中に生き埋めになりますが、首まで氷漬けになりながら熱線を吐いていました。
ゴジラの熱線の熱量なら、氷の中からひとふきすれば、あっという間に氷の中から抜け出せそうなものです。
場面によっては、戦車も溶かしてしまうのですから。
しかし、それを言っちゃいけませんよね。
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