二子玉川駅のホームで電車を待っていたら線路を挟んで正面の大きな看板にウルトラの父がこちらを見ています。
何かと思えば、育毛剤の広告看板でした。
なぜ育毛剤のキャラクターにウルトラの父
育毛剤の名前は
「チャップアップ」。
テレビコマーシャルでは、見たことがありませんが、チャップアップはその業界、そして、髪の悩みを持ち始めた人たちの間では、有名な商品です。
ウルトラの父の力強さを重ねた育毛剤
ウルトラの父の、あの絶対的な力強さ、ウルトラ兄弟を見守り助ける父性のパワー。
そんな、ウルトラの父の大きなパワーを、育毛剤の効果のイメージに重ね合わせることによって、広告の効果、売り上げの促進の増大を狙ったのでしょう。
なんたってウルトラの父の年齢は16万歳ですから、あなたの毛根にも永遠のウルトラなエネルギーを与えてくれるかもしれません。
ウルトラ世代は年齢層が広い
ウルトラマンを始めとした円谷プロのウルトラヒーローをテレビで見て育った世代は、今や3世代に渡っています。
ウルトラQ辺りを少年時代に見た方たちは、現在は、お孫さんもいる、若いおじいちゃんになっています。
そんな広い世代に、アピールできるキャラクターは、
ウルトラヒーロー、
ゴジラ、
仮面ライダー
くらいでしょう。
駅のホームに3世代家族でいたとして、そのファミリーの5歳の子供が、目ざとく駅の広告看板を見つけて、
「あ!ウルトラの父だよ!」
と言うと、
パパもおじいちゃんも、一瞬のうちに幼い頃の郷愁に酔ってしまうのです。
そして、パパもおじいちゃんも、ウルトラの父について熱く語りながら、
「あ、何かと思ったら育毛剤の広告か。」
と記憶に刷り込まれるわけです。
円谷プロのキャラクターを使えるなんて、商品の信頼度があって、売れているから広告の予算を掛けられるんだろうな。
という思考パターンが無意識にパパとおじいちゃんの頭の中に出来上がる。
そして、電車の窓ガラスに写った自分の頭部を見ながら、
「そういえば、今使っている育毛剤、使い始めてからずいぶんになるけど、これで効果は出ているのだろうか?」
「俺はこのままだと、数年後には、アイスラッガーを飛ばした後のウルトラセブンのような頭になってしまうかも…。」
なんて疑問が湧いてもおかしくはありません。
(もともとのあなたがハンサムなら、なおさら心の傷は大きく感じてしまうでしょう。)
そんなこと考えながら、毎日電車通勤していると、途中で停車する駅で、つり革を持って立っている自分の、窓越しの真正面にゆっくりとウルトラの父が現れるのです。
「シュワッチュ! チャップアップは育毛剤です!」(ウルトラの父)
そして、釣られるようにスマホでちょっとの間、検索窓に「チャップアップ」と打ち込んでしまうのです。
チャップアップの効果は、本当にウルトラの父クラスなのか
そうやって、検索してみると、このチャップアップが、けっこう人気のある商品だという事が分かります。
育毛剤3冠獲得の実績
だそうです。
有効成分を見ると「これは!!!」というような目新しいウルトラ成分は見つけられないのですが、売れ方が効果を物語っているとも言えなくはないです。
強いていえば、つけた後に、1分間のマッサージをするのが、チャップアップの効果を促すためのキーポイントではないかと思います。
もしかしたら、ウルトラ(超)な効果が期待できるかもしれません。
もちろん、ウルトラの父という超メジャー級のキャラクターを使っての広告を打つということは、商品に相当の自信があるのでしょう。
奥様からのプレゼントが育毛剤⁈
ストーリーを元に戻します。
駅の広告看板を親子三代で見た日曜の夕方、ウルトラの父が登場した回の話を息子にしてあげているパパ。
その光景を見た、あなたの奥様は閃くのでした。
「息子と一緒に、おじいちゃんとパパに、ウルトラの父の育毛剤を、プレゼントしましょう!」
最近ちょっとの髪の量が少なくなってきたパパへの、奥様とお子様からの愛の印。
1年後に、あなたは奥さんにこんな事を言われるかもしれません。
「あれ?あなた、なんだか髪、増えてない?(笑)」
お子様は、
「パパ、授業参観に来てよ!」
なんて言ってくるかも!
そんな幸せなシーンが、目に浮かびます。
もちろん若いあなたにも
まだ、20代や30代のあなたにも、いや、まだ若いからこそ育毛に気を使うべきです。
年齢なりに、頭髪が薄くなってしまうのは、仕方のないこととも言えます。
奥様も別に、禿げたからと言ってあなたを愛してくれなくなるわけではありません。
しかし、
まだ独身の時に、頭髪が気になりだしたら、危険信号です。
それは、まさにウルトラマンのカラータイマーが点滅し始めたようなものです。
ここでもやはり、ウルトラの父のような助けが、あなたにもいたらいいのに。
チャップアップが、あなたにとってのウルトラの父になれるのでしょうか?