↑30年前の作品 フォルモ造形 初代ゴジラ 2015年1月3日撮影 手足の爪が折れてなくなっていた
昭和の田舎の高校生には通販はまだ一般的ではなく、ガレージキットを購入出来そうもないと思った、当時、高校生だった私は、海洋堂の小冊子を手に入れ、その冊子に載っていた「怪獣の粘土造形」にチャレンジしたのでした。
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82~3年、ゴジラ復活の期待が高まってきた事で、ゴジラや東宝特撮関連のムック本なども出始めていました。
それらを手に入れて、いろんな角度のゴジラの写真を見ながら、人の形の針金に盛り着けていきました。
細かなところは粘土を水で濡らして柔らかくして彫刻刀を使って仕上げてみました。
おお!我ながらなかなかいいぞ。
ゴジラの皮膚は難しい
ゴジラ特有の皮膚のヒダヒダは粘土が乾く前に彫刻刀の刃の裏側で引っ掻いてつけてみました。
この、ヒダヒダ、作った当時は、よく出来たと思っていましたが、最近よく、ネットで、怪獣の粘土造形の製作の過程をあげている方々のゴジラのヒダヒダの作り方を拝見して、そのリアルさに驚かされました。凄い。
それと比べると、私の作ったゴジラの皮膚は、線が引かれているだけに見えます(悲)。
ファンドやアーチスタフォルモは、作っている間に表面が乾いてきてゴジラ特有のヒダヒダを深く刻むには工夫が必要でした。
粘土を水で柔らかくしないとうまくいきません。
しかし、水を混ぜてぐちゃぐちゃにすると強度がなくなります。
タミヤのパテを薄め液で溶いて表面に筆で塗ると表面が多少硬くなります。
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背びれは写真からボール紙に写し取る
問題は背びれをリアルに作れるかどうかです。
ガレージキットとして売るつもりなら、ギザギザのひとつひとつまで合わせなければいけません。
たしか、『東宝特撮映画全史』のなかに背びれを真横から撮った写真があって、それをボール紙に描き写し、切り抜いて、それにフォルモ粘土を盛り付けて作りました。
ガレージキットに複製することを諦める
ゴジラ関係の本を集めて、写真をみながら、出来るだけ似せて作ったつもりでした。
しかし、尾の節の数や背びれの細かい部分など写真の資料でも分からない部分があり、歯なども結局粘土を指で転がして作ったり、出来上がりが近ずいてくると、複製して販売するだけのクオリティには達することが難しいのが分かってくるこの切なさ。
通信販売で、複製型取り用のシリコンは買ってあったのですが、 当の原型が今ひとつだけに…。
結局、缶入りシリコンは使うことなく押入れの下段に眠ったまま…。
現在では本物のゴジラスーツと見間違えるほどのガレージキットが売られているが、本当に凄い。尊敬します。
↑30年前の作品 フォルモ造形 大戦争ゴジラ 2015年1月3日撮影 口の中を作る根気がなかった思い出
結局、複製するのは諦めたけれど、粘土造型自体はとても楽しく、出来上がりにそのまま着色塗装して、いい感じ?の世界にひとつのゴジラが完成しました。
その後、モスゴジ、大戦争ゴジ、モスラの幼虫、ラドン、キングギドラを作って楽しみました。
キングギドラはいとこに貰われていったなぁ〜。
粘土造型は楽しい作業です。
でも、私のように、せっかちな人間には、良いものが作れないようです。
乾くのが待てなくてフライパンで温めたり、ストーブを使ったりしたしたなぁ。
いつかまた造ってみたいものです。
怪獣好きで工作好きのあなた、一度挑戦してはいかがでしょう。
完成品を買って眺めるだけよりも愛着が湧いてきます。
造形作家の才能があなたにもあるかもしれませんよ。
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