84ゴジラは、それまでのゴジラの身長よりも30mも高い80mにしたにもかかわらず、大きくなったゴジラがわざわざ小さく見えるような新宿副都心を舞台にするという、チャレンジ?をしました。
小さく見えてしまうゴジラが、自分の身長よりはるかに高い新宿住友ビルを押し倒す!
ゆっくりと倒れていく新宿住友ビルの下敷きになるスーパーX!
その時私は思いました。
ビルって頑丈なんだなあと…。
ビルは簡単に崩れないと84ゴジラを観て思っていました
84ゴジラが新宿でスーパーXからカドミウム弾を口の中に打ち込まれ、新宿住友ビルに倒れこみます。
体重5万トンのゴジラが倒れこむのだから、高層ビルは倒壊してしまうのではないかと思えますが、映画ではそんなことにはならず、ゴジラがぶつかった部分だけが大きく破壊され、そこに意識を失ったゴジラがもたれかかるという状態でした。
あの状態でも倒れないのが現代のビル建築なのだなと思っていました。
(新宿住友ビルは、形が上から見ると面取りされた3角形なので、倒れない設計かもしれませんが。)
倒されても崩れない新宿住友ビル
宇宙で迎撃されて爆発した核ミサイルの影響で、稲光を受けて目覚めたゴジラが今一度、スーパーXと交戦を繰り広げ、最後にはゴジラが新宿住友ビルを手で押し倒してしまいます。
スーパーXは、あえなくビルの下敷きになり、土煙の上がる倒れた新宿住友ビルの向こうに咆哮するゴジラ!
という迫力のシーンに感動しました。
このシーン、ハイスピード撮影の迫力満点のビルの倒れるシーンですが、
倒れた後の新宿住友ビルは、けっこう原形をとどめていて外壁なども崩れていない印象です。
ゴジラが口から吐きかける熱線では激しく吹き飛ばされるビルも、地面に叩きつけられるくらいでは粉々にまではならないのだなぁと、自然に受け止めていました。
あの、9.11の映像を見るまでは…。
ビルが粉々に…
特撮好きには、本当に悪い癖があります。
本当にあった出来事を見て、ミニチュア特撮で表現するとしたら、どうやってセットを組んでどんな道具を使ってどんな撮影をするだろうか。
本当に不謹慎ですが、頭をよぎってしまうのです。
(町山智浩さんもラジオで言っていました。)
ワールドトレードセンターのツインタワー崩落の瞬間は悲劇です
本当に驚きました。
そして、あんなにもビルが脆く粉々になるものかという驚きがありました。
84ゴジラの撮影の時点では高層ビルが粉々に崩落するなんて想像できなかったのだと思います。
それとも、倒れたビルは、もっと崩れる予定だったのでしょうか。
シン・ゴジラでは、ビルが粉々に倒壊
私はミニチュアの特撮が好きですが、もう時代はCGやVXが主流となっています。
84ゴジラから32年の時を経て、撮影技術も変わりました。
『シン・ゴジラ』では、ビルが、粉々に倒壊します。
CGでのシーンですが、非常にリアルです。
このような、CGでのビルの崩壊のシーンも、やはり例の「ワールドトレードセンターのツインタワーの崩落」という現実を体験してしまったからこそできたのではないでしょうか。
現実世界が、特撮を凌駕した30年
84ゴジラ封切りから30年以上の時が過ぎ、現実の世界には巨大怪獣は現れませんでしたが、怪獣の破壊を超えるような災害が幾度かありました。
日本でも、海外でも。
そして、現実の災害に何度か教えられることもありました。
破壊された原発にヘリコプターで駆けつけてはいけない。
言わずもがなです。
もう何も言えません。
84ゴジラ当時、非核を訴えてもやはり私たちは平和ボケしていたのだなと思ってしまいます。
いくら、ゴジラが放射能を吸収してしまったとはいえ、林田博士たち3人はその前に浴びちゃってるし…。
あの設定だと、ゴジラが逆に、放射能除去装置の代わりになってるという…。
火山が噴火している所にヘリコプターで飛んではいけない。
小さな小石がプロペラにあたっただけでも墜落の可能性があることを、現実の災害で知りました。
『ゴジラ・モスラ・キングギドラ 大怪獣総攻撃』を見直した時、箱根のヘリコプターのシーンで、そこまでの発想は現実を見て初めて気づくものなんだなあと実感しました。
なんだか、ヘリコプターのネタだけになってしまいました。
ゴジラといえば現在では歌舞伎町
現在、「ゴジラ、新宿」といえば歌舞伎町ということになっていますが、私には全くイメージがありません。
東宝さんが新宿コマ劇場後にビルを建てたので、無理やりあっち側にイメージを持って行かれましたが、
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私の「ゴジラ、新宿」のイメージは、やっぱり新宿副都心ですよ!
あの辺を通ると、小六禮次郎さんのスーパーXのテーマが頭に流れるんです!
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VSシリーズ世代の方々だって都庁方面でしょ!
ゴジラは、線路より向こう側に行きたいんですよ!
ほんとうは。