東宝の有名な怪獣にはそれぞれのテーマ音楽と言っていいものがあったはずです。
そういえば、アンギラスにはテーマ曲や登場する時に決まってかかる音楽ってあったでしょうか?
アンギラスのテーマ音楽はない
『ゴジラの逆襲』で、アンギラスが初登場した場面というと岩戸島です。
ゴジラといがみ合っている場面ですが、アンギラスにあてがわれた音楽というわけではありませんでした。
この岩戸島での格闘のバックに流れているのは、旋律のある音楽というよりは、効果音的な感じで流れていて、譜面に表すのが難しそうです。(プロの音楽家なので、そんなことはないとは思いますが)
そして、大阪に上陸した時も「アンギラスのテーマ」のような音楽はつけられていません。
『ゴジラの逆襲』は佐藤勝氏が音楽を担当しています。
そして、あの不思議な効果音のような音色は、テープの逆回しをして得られたモノだったのです。
佐藤勝さんは、伊福部昭さんとの違いを認識したうえで、チャレンジ精神で音楽を作っていたんですね。
テープの逆回しって、ビートルズはアルバム「リボルバー」で多用していましたが、それよりずっと前に、佐藤勝さんは使っていたのです。
私は佐藤勝さんのゴジラ映画の音楽は好きです。
『ゴジラの息子』
『南海の大決闘』
『ゴジラ対メカゴジラ』
など。
これがもし、伊福部昭氏が音楽を担当していたら、ゴジラとの区別を強調するような、アンギラス特有のテーマ音楽を、上陸の場面でつけていたかもしれませんね。
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『ゴジラの逆襲』を評価する理由
アンギラスが主役の歌
なんと!
そんな不遇のアンギラスが主役の歌があったのです。
その歌の名は、
「うちのアンギラス」
…(笑)
小唄のようなコミックソングのたぐいです。
タイトル
うちのアンギラス作詞・作曲・編曲・実演家
佐伯 孝夫[作詞]
吉田 正[作曲]
小沢 直与志[編曲]歌唱
野沢 一馬
青木 はるみ演奏
ビクター・オーケストラ製作者(レーベル)
ビクター発売年月日
1955-06
『ゴジラの逆襲』が1955年4月24日公開ですから、この映画がヒットして、アンギラスという怪獣の名前が、ある程度、人々に広まってからのレコードの発売といった感じです。
歌詞の内容はというと、奥様をゴジラに、旦那をアンギラスにみたてたデュエットソングです。
気の強い奥様(ゴジラ)にタジタジの旦那(アンギラス)。けれど結局仲がいい。
そんな内容の歌詞です。
他には、
ロックバンド「爆風スランプ」の『よい』(1984年発売)というアルバムの中の曲で、
『東京アンギラス』
というのがあります。
『禁じられた遊び』がアンギラスのテーマ
なんと巷では、クラシックギターの名曲『禁じられた遊び』が、アンギラスのテーマとして定着しているのだそうです。
それはなぜかというと、ニコニコ動画で、「福袋の人」というかたの「ゆっくり実況」が発端です。
なお、怪獣解説においてアンギラスの解説の際、主の愛あふれる解説とBGMと映画での扱いの悲壮さのはまりっぷりから、禁じられた遊びは以降アンギラスのテーマとして主の一連の動画内で定着することとなる。
ニコニコ大百科(仮)「福袋の人」より引用
ゲームソフト「ゴジラ列島震撼」の実況動画で、アンギラスが登場する場面のBGMとして流されており、それが視聴者から好評を得たとのことです。
まとめ
アンギラスのテーマは映画ではない。
「うちのアンギラス」という小唄歌謡曲がある。
ニコ動のゲーム実況では「禁じられた遊び」がアンギラスのテーマととらえられている。
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コメント
一応「ゴジラ怪獣大決戦」というゲームでは、アンギラスのテーマ(大阪城ステージBGM)があります。ニコ動にもありますので、聞いてみてください。個人的にですが、禁じられた遊びをアンギラスのテーマとするのは、どうも抵抗があります。
一応「ゴジラ怪獣大決戦」というゲームでは、アンギラスのテーマ(大阪城ステージBGM)があります。ニコ動にもありますので、聞いてみてください。個人的にですが、禁じられた遊びをアンギラスのテーマとするのは、どうも抵抗があります。