誰でも、忘れられない映画のワンシーンっていうものがあるんじゃないでしょうか。
初めて観たゴジラ映画の中には、必ず脳裏に焼きつくシーンがあるはずです。
今回は、私の独断と偏見による、心に残るゴジラ映画の名シーンをあげてみました。
どんな理由で、名シーンに選んだか、私なりに解説して見ました。
あなたの印象に残っているゴジラ映画のシーンは何ですか?
人それぞれ、ゴジラ映画が好きになったきっかけや、心に残る大好きな名シーンってありますよね。
静止画でも心に残るシーン
特撮映画のシーンの中には、ストーリーを超えて、自分の頭の中に残ってしまうシーンというものがありますよね。
私が感じる、特撮名シーンはというと、例えば怪獣がスクリーンに全身映ってぐわーっと咆哮しているようなカットではいまひとつぐっとこないのです。
絵コンテで綿密に構図を考えられ、遠近感をいかにリアルに見せるかを考えて撮っただろうなと思わせるシーンに魂が揺さぶられてしまうのです。
独断と偏見の名シーン
私の好きな怪獣映画のカット(主にゴジラ映画)を勝手にに語っていきます。
それでは、いきます。
独断と偏見の勝手に『怪獣映画三十六景』(映像を見直さずに書きますので間違いだらけかもしれません。そこんとこよろしく!)
『ゴジラ』から ★鳥小屋越しに咆哮するゴジラ★
鳥小屋越しに見えるゴジラはギニョールのゴジラです。
50mの怪獣が鳥小屋の向こうに見えるカット。素晴らしい。
これも絵コンテの段階から入念に、構図を考えて撮られたのでしょう。
このシーンを見ていると、関係ないですが、なぜかギャレゴジの、ゴジラの咆哮で赤い提灯がちぎれ壊れるシーンを思い出してしまいます。
『キングコング対ゴジラ』 から★燃える森の隙間から見えるコングとゴジラの戦い★
映画の終盤の、燃える森の向こうにコングとゴジラが闘っている姿が遠くに見えるシーンです。少し速回ししていて、炎の揺れが不自然ですが、この手前の森がいいんです。
怪獣の全身が見えない所が画面をリアルに見せるコツがあるのかもしれません。
『モスラ対ゴジラ』から ★林の間から見えるゴジラの頭上を飛びながら威嚇する親モスラ★
私は、この、『〜越しに見える〜』にめっぽう弱いのです。
実際巨大なセットなのですが、画面が林で隠れていることによって臨場感が増しています。
飛んでいるモスラがこちらに向かってくる時に、大きくなってくる感じ。
そして、見ている私達が危険だからこそ林のこちらに隠れて見ているという錯覚。いいんです。これが…。
『三大怪獣 地球最大の決戦』から ★鳥居の内側から見えるキングギドラ、そして鳥居を重力破壊光線によって崩れる鳥居★
あのどデカいキングギドラが遠くに見える。
それも鳥居を覗くその向こう側に。
このシーンも憎らしいほどのいいカットです。
誰のアイディアなんでしょう。
『怪獣大戦争』から ★鉄橋の下から遠くにゴジラが前進姿が見える★
このシーンも臨場感たっぷりです。
大戦争ゴジラは着ぐるみが簡素化されてきた感じがありますが、この横向きに突き進む大戦争ゴジラのカッコいいこと!
なんだ、障害物の間からゴジラが見えるシーンが好きなだけじゃないか!って言われてしまいそうですね。
そのとうりです。はい。
手前に対象を隠すように障害物があると、遠近感が増して臨場感が増します。
怪獣総進撃なんかでも、林の向こうから近づいてくるゴジラが本当にいい。
この、障害物の隙間から怪獣が見えるというテクニックは、『ウルトラ』シリーズでよく使われています。
ビルの隙間からとか、港のクレーンの間からとか、遠くに見える怪獣が巨大に見えるという基本的技術なのでしょうね。
『ウルトラセブン』のキングジョーが出てくる回などが印象に残っています。それと感心したのが『ウルトラマン80』。
戦いのシーンでは画面の手前に頻繁にビルなどの障害物を大きく映るようにして遠近感を出しています。特撮、けっこういいです。(私は80の時代はウルトラシリーズを卒業していました)
平成ゴジラでは?
平成ゴジラシリーズでは、私の好きな「障害物の間から見える怪獣」のシーンが、ほとんど記憶に残っていません。
北川監督は怪獣の戦うシーンでは画面の手前に障害物を置いたりせず、どか〜んと画面に足元も見えるように怪獣を入れるのが好きだったようです。
『ゴジラvsキングギドラ』を観てそんな風に感じました。
手前に画面を邪魔するように森を入れるのではなくて、森自体も遠くに見えるように撮っています。
これも監督さんによってそれぞれ個性が感じられます。
平成以降の作品は目に焼きつくほど観ていないので、つい昭和アゲアゲしてしまいましたが、平成以降の作品にもいいシーンは沢山あります。
それはまた後々ということで…。